世界選手権の構築部門結果からThe Last Sunに向けて
2014年12月4日 TCG全般世界選手権のスイスラウンドが終了し、見事日本人プレイヤーが2名決勝ラウンドへと進みました!日曜日の活躍にも期待したいですね!
さて、今回はその世界選手権で行われたスタンダード・モダン各構築部門の結果を見ていきたいと思います。今月の20日・21日に控える「The Last Sun」もこの2つの構築フォーマットで行われるため、ラウンド数は各4回戦ずつと少ないものの、世界最高峰のプレイヤーたちが残した結果がメタゲームに大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
「スタンダード 」
・4勝0敗
Reid Duke - 黒緑「星座」
Shaun McLaren - アブザン・ミッドレンジ
・3勝0敗1分
渡辺 雄也 - ジェスカイ・トークン
・3勝1敗
Paul Rietzl - アブザン・ミッドレンジ
Raymond Perez Jr. - アブザン・ミッドレンジ
・2勝2敗以下
シディシ・ウィップ×6名
アブザン・ミッドレンジ×2名
青黒コントロール×2名
赤単アグロ×2名
黒緑「星座」×2名
赤白トークン
ジェスカイ・コントロール
アブザン・リアニメイト
ジェスカイの隆盛コンボ
マルドゥ・ミッドレンジ
「モダン」
・4勝0敗
Patrick Chapin - 青赤デルバー
・3勝1敗
渡辺 雄也 - 青赤緑デルバー
山本 賢太郎 - 青赤緑デルバー
Ivan Floch - 青白赤デルバー
Lars Dam - 4C「ジェスカイの隆盛」コンボ
Josh Utter-Leyton - 青白赤「ジェスカイの隆盛」コンボ
Tom Martell - 青白赤「ジェスカイの隆盛」コンボ
Willy Edel - 黒緑t白ジャンク
・2勝2敗以下
スケープシフト×3名
青赤ストーム×3名
出産の殻×3名
青赤デルバー
青赤緑デルバー
青白赤デルバー
赤単t青白巡航バーン
赤単t白バーン
青白赤「ジェスカイの隆盛」コンボ
青白赤コントロール
今大会24名中最多の6名が選択したのは「シディシ・ウィップ」でしたが、残念ながら勝ち越したプレイヤーはおらず。逆に次点5名の「アブザン・ミッドレンジ」はうち3名が3勝1敗以上の成績を収め勝ち組になりました。
アブザンの構成は今までだと《ラクシャーサの死与え》なども採用した「アグロ」よりなものから、そこまでは行かずとも《羊毛鬣のライオン》だけは採用して少し軽めの構成のものがありましたが、今回は選択した5名のプレイヤー全ての構成が「メインの2マナ以下は《思考囲い》と《森の女人像》のみ」というかなり重めの構成でした。
おそらく今大会は「シディシ・ウィップ」と「アブザン・ミッドレンジ」がトップメタと判断してのことでしょう。メインに《対立の終結》や《砂塵破》まで採っているものもありますから、少し偏ったメタゲームだったと思われます。
そしてこの《森の女人像》《クルフィックスの狩猟者》が支配するメタゲームの中でひときわ輝くのは渡辺 雄也選手が使用したジェスカイ・トークンでしょう。下の環境のみならず、スタンダードでも《宝船の巡航》を頻繁に見かけるようになるかもしれません。
しかし!
スタンダードはまだ日曜の決勝ラウンドの結果があります。フォーマット別の結果は確かに大事なのですが、仮に決勝4名のうち2名が使用している「シディシ・ウィップ」が優勝し
「MTG世界選手権、優勝はシディシウィップ!!!」
となった場合はやはりこういったインパクトのあるものにメタゲームも(経験上ですが)左右されると思うので、Tier1など考えるのは決勝ラウンドを終えてからが良いかと思います。
全勝のPatrick Chapinを筆頭に「青赤Xデルバー」が24名中7名で最多。勝ち越したプレイヤーも多く成績は申し分ないのですが、いかんせん話題は《命運縫い》を採用した新《ジェスカイの隆盛》コンボに持っていかれてしまいました。
《命運縫い》のメリットとしては
・デッキが3色にまとまる
・速攻持ちでコンボのスタートがしやすい
デメリットとしては
・《森の女人像》→《肉体+血流》のような除去で阻害できないフィニッシュ手段がない
《フェアリーの集会場》が採用されていることからもわかるように《命運縫い》のタイプは従来のほぼ一撃必殺型と違い、相手のライフを削っていく展開も多くなると思われます。その分プレイングも難しくなりそうですし、時間もかかるのでThe Last Sunのようなトーナメントに向いているかというと微妙なところですが、サイドからは《けち屈葬》など戦略だけはきちんと把握しておかないといけませんね。
The Last Sunの前週にGPミラノ(モダン)があるので、こちらもメタゲームはまだ動く可能性があります。
今回はこんなところで。また次回よろしくお願いします。
Cardshop-Nage http://nage.ocnk.net/
さて、今回はその世界選手権で行われたスタンダード・モダン各構築部門の結果を見ていきたいと思います。今月の20日・21日に控える「The Last Sun」もこの2つの構築フォーマットで行われるため、ラウンド数は各4回戦ずつと少ないものの、世界最高峰のプレイヤーたちが残した結果がメタゲームに大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
「スタンダード 」
・4勝0敗
Reid Duke - 黒緑「星座」
Shaun McLaren - アブザン・ミッドレンジ
・3勝0敗1分
渡辺 雄也 - ジェスカイ・トークン
・3勝1敗
Paul Rietzl - アブザン・ミッドレンジ
Raymond Perez Jr. - アブザン・ミッドレンジ
・2勝2敗以下
シディシ・ウィップ×6名
アブザン・ミッドレンジ×2名
青黒コントロール×2名
赤単アグロ×2名
黒緑「星座」×2名
赤白トークン
ジェスカイ・コントロール
アブザン・リアニメイト
ジェスカイの隆盛コンボ
マルドゥ・ミッドレンジ
「モダン」
・4勝0敗
Patrick Chapin - 青赤デルバー
・3勝1敗
渡辺 雄也 - 青赤緑デルバー
山本 賢太郎 - 青赤緑デルバー
Ivan Floch - 青白赤デルバー
Lars Dam - 4C「ジェスカイの隆盛」コンボ
Josh Utter-Leyton - 青白赤「ジェスカイの隆盛」コンボ
Tom Martell - 青白赤「ジェスカイの隆盛」コンボ
Willy Edel - 黒緑t白ジャンク
・2勝2敗以下
スケープシフト×3名
青赤ストーム×3名
出産の殻×3名
青赤デルバー
青赤緑デルバー
青白赤デルバー
赤単t青白巡航バーン
赤単t白バーン
青白赤「ジェスカイの隆盛」コンボ
青白赤コントロール
Reid Duke - 黒緑「星座」 スタンダード4勝0敗
5 《森》
4 《ラノワールの荒原》
4 《疾病の神殿》
2 《ジャングルのうろ穴》
2 《ニクスの祭殿、ニクソス》
2 《沼》
2 《吹きさらしの荒野》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
-土地(22)-
2 《エルフの神秘家》
4 《サテュロスの道探し》
4 《森の女人像》
4 《クルフィックスの狩猟者》
2 《苦悶の神、ファリカ》
4 《開花の幻霊》
3 《破滅喚起の巨人》
3 《女王スズメバチ》
-クリーチャー(26)-
2 《思考囲い》
2 《神々との融和》
1 《英雄の破滅》
3 《エレボスの鞭》
4 《残忍な切断》
-呪文(12)-
2 《思考囲い》
1 《胆汁病》
3 《英雄の破滅》
2 《骨読み》
2 《再利用の賢者》
1 《悲哀まみれ》
4 《高木の巨人》
-サイドボード(15)-
Shaun McLaren - アブザン・ミッドレンジ スタンダード4勝0敗
4 《疾病の神殿》
4 《静寂の神殿》
4 《吹きさらしの荒野》
3 《森》
3 《ラノワールの荒原》
3 《砂草原の城塞》
2 《平地》
1 《コイロスの洞窟》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
-土地(25)-
4 《森の女人像》
4 《クルフィックスの狩猟者》
4 《包囲サイ》
-クリーチャー(12)-
4 《思考囲い》
4 《アブザンの魔除け》
4 《英雄の破滅》
2 《骨読み》
2 《真面目な訪問者、ソリン》
2 《完全なる終わり》
1 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
3 《太陽の勇者、エルズペス》
1 《砂塵破》
-呪文(23)-
1 《潰瘍化》
1 《胆汁病》
1 《霊気のほころび》
4 《悲哀まみれ》
2 《骨読み》
1 《完全なる終わり》
2 《対立の終結》
2 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
1 《砂塵破》
-サイドボード(15)-
今大会24名中最多の6名が選択したのは「シディシ・ウィップ」でしたが、残念ながら勝ち越したプレイヤーはおらず。逆に次点5名の「アブザン・ミッドレンジ」はうち3名が3勝1敗以上の成績を収め勝ち組になりました。
アブザンの構成は今までだと《ラクシャーサの死与え》なども採用した「アグロ」よりなものから、そこまでは行かずとも《羊毛鬣のライオン》だけは採用して少し軽めの構成のものがありましたが、今回は選択した5名のプレイヤー全ての構成が「メインの2マナ以下は《思考囲い》と《森の女人像》のみ」というかなり重めの構成でした。
おそらく今大会は「シディシ・ウィップ」と「アブザン・ミッドレンジ」がトップメタと判断してのことでしょう。メインに《対立の終結》や《砂塵破》まで採っているものもありますから、少し偏ったメタゲームだったと思われます。
そしてこの《森の女人像》《クルフィックスの狩猟者》が支配するメタゲームの中でひときわ輝くのは渡辺 雄也選手が使用したジェスカイ・トークンでしょう。下の環境のみならず、スタンダードでも《宝船の巡航》を頻繁に見かけるようになるかもしれません。
しかし!
スタンダードはまだ日曜の決勝ラウンドの結果があります。フォーマット別の結果は確かに大事なのですが、仮に決勝4名のうち2名が使用している「シディシ・ウィップ」が優勝し
「MTG世界選手権、優勝はシディシウィップ!!!」
となった場合はやはりこういったインパクトのあるものにメタゲームも(経験上ですが)左右されると思うので、Tier1など考えるのは決勝ラウンドを終えてからが良いかと思います。
Patrick Chapin - 青赤デルバー モダン4勝0敗
4 《溢れかえる岸辺》
4 《島》
4 《沸騰する小湖》
3 《蒸気孔》
1 《乾燥台地》
1 《山》
1 《硫黄の滝》
-土地(18)-
4 《秘密を掘り下げる者》
4 《僧院の速槍》
4 《若き紅蓮術士》
1 《瞬唱の魔道士》
-クリーチャー(13)-
4 《ギタクシア派の調査》
4 《稲妻》
4 《血清の幻視》
3 《思考掃き》
2 《二股の稲妻》
2 《呪文嵌め》
2 《蒸気の絡みつき》
1 《イゼットの魔除け》
1 《マナ漏出》
1 《差し戻し》
1 《電解》
4 《宝船の巡航》
-呪文(29)-
2 《払拭》
2 《呪文貫き》
1 《電謀》
1 《マグマのしぶき》
2 《粉々》
1 《収穫の火》
1 《否認》
2 《血染めの月》
1 《忌むべき者のかがり火》
1 《イゼットの静電術師》
1 《不忠の糸》
-サイドボード(15)-
全勝のPatrick Chapinを筆頭に「青赤Xデルバー」が24名中7名で最多。勝ち越したプレイヤーも多く成績は申し分ないのですが、いかんせん話題は《命運縫い》を採用した新《ジェスカイの隆盛》コンボに持っていかれてしまいました。
《命運縫い》のメリットとしては
・デッキが3色にまとまる
・速攻持ちでコンボのスタートがしやすい
デメリットとしては
・《森の女人像》→《肉体+血流》のような除去で阻害できないフィニッシュ手段がない
《フェアリーの集会場》が採用されていることからもわかるように《命運縫い》のタイプは従来のほぼ一撃必殺型と違い、相手のライフを削っていく展開も多くなると思われます。その分プレイングも難しくなりそうですし、時間もかかるのでThe Last Sunのようなトーナメントに向いているかというと微妙なところですが、サイドからは《けち屈葬》など戦略だけはきちんと把握しておかないといけませんね。
The Last Sunの前週にGPミラノ(モダン)があるので、こちらもメタゲームはまだ動く可能性があります。
今回はこんなところで。また次回よろしくお願いします。
Cardshop-Nage http://nage.ocnk.net/
【スタンダード】
プロツアー「タルキール覇王譚」(10月13日)
優勝:アブザン・ミッドレンジ 準優勝:ジェスカイ・テンポ
(http://coverage.mtg-jp.com/ptktk14/)
GPロサンゼルス(10月19日)
優勝:赤緑モンスター 準優勝:赤単
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpla14)
GPストックホルム(10月26日)
優勝:ジェスカイ・テンポ 準優勝:ティムール・ミッドレンジ
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpsto14)
Big Magic Open(10月26日)
優勝:アブザン・アグロ 準優勝:赤単
(http://sanc.jp/bmo.html)
GPサンティアゴ(11月2日)
優勝:アブザン・リアニ 準優勝:アブザン・アグロ
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpsan14)
GPサンアントニオ(11月30日)
優勝:マルドゥ・ミッドレンジ 準優勝:白青英雄的
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpsna14)
世界選手権スタンダードデッキリスト(12月3日)
(http://coverage.mtg-jp.com/mtgwc14/decklist/011627/)
【モダン】
モダン神(10月20日)
優勝:赤単t青白巡航バーン 準優勝:赤単t青巡航バーン
(http://www.happymtg.com/category/coverage/archive2014/mdkami_challenge2/)
GPマドリード(11月16日)
優勝:青赤緑デルバー 準優勝:風景の変容
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpmad14)
世界選手権モダンデッキリスト
(http://coverage.mtg-jp.com/mtgwc14/decklist/011593/)
コメント