世界選手権をもっと楽しむ!最新GPサンアントニオから見るスタンダードまとめ!
2014年12月2日 TCG全般いよいよ本日から世界選手権が始まります!今回はより世界選手権を楽しむため、一昨日に行われたばかりのGPサンアントニオの結果から最新スタンダード情報をお届けしていきたいと思います!
GPサンアントニオ 参加者1,181名
1位 マルドゥ・ミッドレンジ
2位 白青英雄的
3位 ティムール・ミッドレンジ
4位 シディシウィップ
5位 アブザン・ミッドレンジ
6位 ジェスカイ・テンポ
7位 アブザン・ミッドレンジ
8位 赤単t青巡航
TOP8に5つの氏族全てが入る大混戦を制したのはマルドゥ・ミッドレンジでした。各氏族ごとに構成を見ていきます。
・マルドゥ・ミッドレンジ
ここ2回海外のスタンダードGPではトップ8に入ることができなかったマルドゥ・ミッドレンジが「返り咲き」…という言葉は相応しくないかもしれません。何せ日本の草の根大会では毎回のように結果を残していました。先週からは特に顕著で11/22のPWCで優勝、11/30の晴れる屋ラストサン予選も優勝しています。
カード選択肢が多彩なマルドゥですが、今回のGPを制した構成は以前Brad Nelsonが製作したものから大きな変更がないオーソドックスな構成です。しかし唯一変わったと言えるサイドの《静翼のグリフ》は、マルドゥが苦手とする《女王スズメバチ》を使ってくるデッキへの対策としてかなり有効かと思います。
・ティムール・ミッドレンジ
前回のスタンダードGPでもトップ8に3人と活躍したティムールですが、今回はより構成が強化されています。
まずはマナベース。以前までは《エルフの神秘家》の採用が一般的でしたが、《森》から《エルフの神秘家》だと2ターン目に《凶暴な拳刃》がキャストできないので、《マナの合流点》が3枚と多めに積まれていました。しかし、そもそも《マナの合流点》を3枚とるのはダメージが痛すぎる、特にコントロール系の少ないこの環境では辛いところです。今回のリストでは《森の女人像》を採用し、色マナも幾分かサポートできる点から《マナの合流点》を採らないマナベースに仕上がってます。
そして何より注目なのがメインに3枚積まれた《頑固な否認》です。前回の記事でお伝えしましたが、この環境は先手が非常に有利で、先手後手をひっくり返せるカードはとても重宝されます。《加護のサテュロス》を抜いて《クルフィックスの狩猟者》にしている分、《嵐の息吹のドラゴン》を採用して獰猛条件を確保しています。《嵐の息吹のドラゴン》は今回のGP優勝で同じくトップメタになるであろうマルドゥの《岩への繋ぎ止め》に強いのも高評価ですね。
・シディシウィップ
スタンダードGPに3連続でトップ8を輩出し、発売直後の『弱い氏族』の印象はどこへやら。すっかり上位メタの仲間入りを果たしたスゥルタイカラーのシディシウィップ。
しかしこのデッキの一番強いところは「シディシ」でも「ウィップ」でもなく《残忍な切断》であると思います。このカードで相手の3~4マナ生物をテンポよく除去できると一気に《女王スズメバチ》に繋がる可能性が上がり、長期戦に持ち込んだら「シディシ」と「ウィップ」がアドバンテージをもたらしてくれます。
・アブザン・ミッドレンジ
KTK発売後から今までトップメタを維持し続けてきたアブザン・ミッドレンジ。やはり《森の女人像》・《クルフィックスの狩猟者》というスタンダード最強のラインと、《思考囲い》・《包囲サイ》という下の環境でも使われているカードパワー、全チャームの中で突出して強い《アブザンの魔除け》を擁するこのデッキに対策カードで有利をつけるのは難しく、「白青英雄的」のように「デッキ相性がそもそも良い」というかたちでないと明確な有利はつき辛いことが、ここまでトップメタを維持している要因に思えます。
構成についても大きな変化は見られません。「完成している」という状態に一番近い氏族にも思えます。
・ジェスカイ・テンポ
今回の構成はこのGPの前週に行われたSCGオープンで4位入賞したKevin Jones(KTK発売直後にジェスカイ・テンポを製作しSCG優勝したプレイヤー)の75枚コピーです。特徴としては《軍族童の突発》と《風番いのロック》を採用しているところですね。
《軍族童の突発》は《かき立てる炎》と合わせてテンポ押ししたり、余ったトークンで《風番いのロック》の誘発ができる潤滑油のようなカード。タフネス1の多い赤単スライのようなデッキには撃つだけでかなりの制圧力があります。
しかし、相変わらずアブザン(包囲サイ)が辛いのは事実なので、アブザンが多めなら今回のGP初日全勝(最終成績9位)のDavid Ochoaの使用していたメイン《無効化》4枚のジェスカイ・テンポが良いかと思います。
以上氏族の他にも今回のGPではアブザンに滅法強いことで頭角を表してきた「白青英雄的」や、新しく「赤単t青巡航」も出てきました。果たして世界選手権を制するのはどの氏族か。氏族以外か。まだ見ぬデッキか。
今回はこんなところで。また次回よろしくお願いします。
Cardshop-Nage http://nage.ocnk.net/
GPサンアントニオ 参加者1,181名
1位 マルドゥ・ミッドレンジ
2位 白青英雄的
3位 ティムール・ミッドレンジ
4位 シディシウィップ
5位 アブザン・ミッドレンジ
6位 ジェスカイ・テンポ
7位 アブザン・ミッドレンジ
8位 赤単t青巡航
TOP8に5つの氏族全てが入る大混戦を制したのはマルドゥ・ミッドレンジでした。各氏族ごとに構成を見ていきます。
・マルドゥ・ミッドレンジ
ここ2回海外のスタンダードGPではトップ8に入ることができなかったマルドゥ・ミッドレンジが「返り咲き」…という言葉は相応しくないかもしれません。何せ日本の草の根大会では毎回のように結果を残していました。先週からは特に顕著で11/22のPWCで優勝、11/30の晴れる屋ラストサン予選も優勝しています。
カード選択肢が多彩なマルドゥですが、今回のGPを制した構成は以前Brad Nelsonが製作したものから大きな変更がないオーソドックスな構成です。しかし唯一変わったと言えるサイドの《静翼のグリフ》は、マルドゥが苦手とする《女王スズメバチ》を使ってくるデッキへの対策としてかなり有効かと思います。
・ティムール・ミッドレンジ
前回のスタンダードGPでもトップ8に3人と活躍したティムールですが、今回はより構成が強化されています。
まずはマナベース。以前までは《エルフの神秘家》の採用が一般的でしたが、《森》から《エルフの神秘家》だと2ターン目に《凶暴な拳刃》がキャストできないので、《マナの合流点》が3枚と多めに積まれていました。しかし、そもそも《マナの合流点》を3枚とるのはダメージが痛すぎる、特にコントロール系の少ないこの環境では辛いところです。今回のリストでは《森の女人像》を採用し、色マナも幾分かサポートできる点から《マナの合流点》を採らないマナベースに仕上がってます。
そして何より注目なのがメインに3枚積まれた《頑固な否認》です。前回の記事でお伝えしましたが、この環境は先手が非常に有利で、先手後手をひっくり返せるカードはとても重宝されます。《加護のサテュロス》を抜いて《クルフィックスの狩猟者》にしている分、《嵐の息吹のドラゴン》を採用して獰猛条件を確保しています。《嵐の息吹のドラゴン》は今回のGP優勝で同じくトップメタになるであろうマルドゥの《岩への繋ぎ止め》に強いのも高評価ですね。
・シディシウィップ
スタンダードGPに3連続でトップ8を輩出し、発売直後の『弱い氏族』の印象はどこへやら。すっかり上位メタの仲間入りを果たしたスゥルタイカラーのシディシウィップ。
しかしこのデッキの一番強いところは「シディシ」でも「ウィップ」でもなく《残忍な切断》であると思います。このカードで相手の3~4マナ生物をテンポよく除去できると一気に《女王スズメバチ》に繋がる可能性が上がり、長期戦に持ち込んだら「シディシ」と「ウィップ」がアドバンテージをもたらしてくれます。
・アブザン・ミッドレンジ
KTK発売後から今までトップメタを維持し続けてきたアブザン・ミッドレンジ。やはり《森の女人像》・《クルフィックスの狩猟者》というスタンダード最強のラインと、《思考囲い》・《包囲サイ》という下の環境でも使われているカードパワー、全チャームの中で突出して強い《アブザンの魔除け》を擁するこのデッキに対策カードで有利をつけるのは難しく、「白青英雄的」のように「デッキ相性がそもそも良い」というかたちでないと明確な有利はつき辛いことが、ここまでトップメタを維持している要因に思えます。
構成についても大きな変化は見られません。「完成している」という状態に一番近い氏族にも思えます。
・ジェスカイ・テンポ
今回の構成はこのGPの前週に行われたSCGオープンで4位入賞したKevin Jones(KTK発売直後にジェスカイ・テンポを製作しSCG優勝したプレイヤー)の75枚コピーです。特徴としては《軍族童の突発》と《風番いのロック》を採用しているところですね。
《軍族童の突発》は《かき立てる炎》と合わせてテンポ押ししたり、余ったトークンで《風番いのロック》の誘発ができる潤滑油のようなカード。タフネス1の多い赤単スライのようなデッキには撃つだけでかなりの制圧力があります。
しかし、相変わらずアブザン(包囲サイ)が辛いのは事実なので、アブザンが多めなら今回のGP初日全勝(最終成績9位)のDavid Ochoaの使用していたメイン《無効化》4枚のジェスカイ・テンポが良いかと思います。
以上氏族の他にも今回のGPではアブザンに滅法強いことで頭角を表してきた「白青英雄的」や、新しく「赤単t青巡航」も出てきました。果たして世界選手権を制するのはどの氏族か。氏族以外か。まだ見ぬデッキか。
今回はこんなところで。また次回よろしくお願いします。
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【スタンダード】
プロツアー「タルキール覇王譚」(10月13日)
優勝:アブザン・ミッドレンジ 準優勝:ジェスカイ・テンポ
(http://coverage.mtg-jp.com/ptktk14/)
GPロサンゼルス(10月19日)
優勝:赤緑モンスター 準優勝:赤単
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpla14)
GPストックホルム(10月26日)
優勝:ジェスカイ・テンポ 準優勝:ティムール・ミッドレンジ
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpsto14)
Big Magic Open(10月26日)
優勝:アブザン・アグロ 準優勝:赤単
(http://sanc.jp/bmo.html)
GPサンティアゴ(11月2日)
優勝:アブザン・リアニ 準優勝:アブザン・アグロ
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpsan14)
GPサンアントニオ(11月30日)
優勝:マルドゥ・ミッドレンジ 準優勝:白青英雄的
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpsna14)
【モダン】
モダン神(10月20日)
優勝:赤単t青白巡航バーン 準優勝:赤単t青巡航バーン
(http://www.happymtg.com/category/coverage/archive2014/mdkami_challenge2/)
GPマドリード(11月16日)
優勝:青赤緑デルバー 準優勝:風景の変容
(http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpmad14)
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