モダンまとめ、その7-名古屋&千葉PTQ結果-
2014年7月22日 TCG全般 コメント (4)神戸に向けてのモダンまとめその7です！
今回はどちらも約200名の参加者で行われた名古屋&千葉PTQの結果を見ていきます。
まずはデッキタイプから。
名古屋PTQ
1位 ハサミ親和
2位 タルモ双子
3位 マーフォーク
4位 ハサミ&タルモ親和
5位 赤単ｔ白黒バーン
6位 キキポッド
7位 純正双子
8位 吹き荒れる潜在能力
千葉PTQ
1位 タルモ双子
2位 青白赤コントロール
3位 マーフォーク
4位 純正双子
5位 青赤ストーム
6位 トライバルZoo
7位 親和
8位 黒緑ジャンク
M15から《アーティファクトの魂込め》を使用した親和が名古屋のTOP8に2人。4位の方のリストは《爆片破》に加えて《タルモゴイフ》まで入っていますね。特にハサミは今後どこまで使われるか注目です。
・名古屋8位の潜在能力
新しいアーキタイプとして注目の《吹き荒れる潜在能力》デッキですが、今までルール的に不可能とされていた「クリーチャーでない変異持ちカードを出してエムラクールをキャスト」が可能であることが判明し、《生けるものの洞窟》などの変異からでもコンボが決まります。この方のレシピは《羽ばたき飛行機械》との併用ですが、種を《生けるものの洞窟》だけにすることで、デッキにアーティファクトを入れる構成も可能になりました。
・名古屋7位の双子
サイドに《移し変え》を採用。《突然の衰微》やハンデス、同系の《欠片の双子》の対象を変えることのできるカードで、最近使われ始めてきたように思います。《疑念の影》や《よじれた映像》など、入ってる枚数は少ないけど、全くケアしていないと思わぬ角度からやられるカードは中々にやっかいですね。
・千葉2位の青白赤コントロール
青白赤「コントロール」というのが相応しくないくらいの生物18枚構成。黒緑ジャンクが平均16枚とかなので黒緑よりアグロな構成とも言えますね。このデッキについては後ほど詳しく。
・千葉3位のマーフォーク
《メロウの騎兵》が0枚の新しい構成。確かに《メロウの騎兵》は《広がりゆく海》とのシナジーで島渡りが強く使えるデッキの中で唯一島渡りのつかないロードで、タップ・アンタップ能力も《霊気の薬瓶》で出すと活用されません。また、デッキ内のマナコスト「3」を無くすことで《霊気の薬瓶》のカウンターを当面「2」で止めておけるのも良いですね。
さらに1ターン目の動きが《霊気の薬瓶》と《呪い捕らえ》の8枚しかなかったところを穴埋めしつつ、デッキの底上げにもなる《フェアリーの集会場》と《大祖始の遺産》の採用も光ります。後から引いてしまったミシュラも《メロウの騎兵》を抜いたことで「1」→「2」→「2」とタップインで処理できるターンができていますし、かなり理に叶った構成に思えます。って使ってたのHanoiさんなんですよね。やっぱすごいな。
・千葉6位のトライバルZoo
サイドにM15より《静翼のグリフ》。M15がモダンに与える影響は大きくないとの声が多かったですが、ハサミこと《アーティファクトの魂込め》が活躍しましたし、この《静翼のグリフ》もサイドカードとしての性能は高いのでちょくちょく見かけることになりそうです。
・千葉8位の黒緑ジャンク
《朽ちゆくヒル》が採用されています。マウントを取ったときにそのまま速やかにゲームを終わらせることに一役買ってくれそうですね。
【Pick up！】青白赤コントロールについて
個人的に最近ずっと黒緑ジャンクを使っていて、もしこのデッキに勝てるようなデッキを作ろうと思ったら何を使うか考えたときに浮かんだカードは《修復の天使》と《復活の声》でした。どちらも黒緑に強いだけでなく、他のデッキにも有効に働くことが多いので、最初はこの2種をナチュラルに4枚積めるキキポッドを作ったのですが、色事故・マリガンの多さ、ランドの痛さが気になってしまい解体。でもキキジキ&修復のコンボって《突然の衰微》で止まらないから黒緑相手に案外すんなり決まって強いという収穫もありました。
そこで以前GPのTOP8にも入っていたキキジキ入りトリコが今強いのでは？と思って組んでみるも思ったほど黒緑に勝てない。《前兆の壁》がとても優秀であることはわかったのですが、いかんせん修復とヴェンディくらいしかまともなアタッカーがいないので殴り値が低い。
さらに個人的には《マナ漏出》が本当に弱く思ったのですが、他の2マナ域候補である《稲妻のらせん》はすでになげるやふぁいあぼーるのチーム内でトリコを使った全員が弱いと言っていたことから入れ替えて試すほどの価値は無いと判断しました。（キキジキトリコのリストはこちらhttp://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmin14/welcome#1）
また、そのチーム内でトリコを使っていた一人であるカナ師匠が以前PWC兼GPT神戸を優勝したときに用いていたのは《刃の接合者》。黒緑に強いデッキを作る条件としては「リリアナにマウントを取られないこと」があります。《刃の接合者》はリリアナに強く、修復とも相性が良いので対黒緑においてはかなり優秀なカードなのですが、もうひとつのトップメタ双子に対して後手番では3ターン目に出せないところだけネックでした。（スプライサートリコのリストはこちらhttp://d.hatena.ne.jp/Strike/20140623）
そして今回千葉で準優勝を飾ったトリコが、個人的に気になっていたところが全て綺麗に調整されていて感嘆しました。基本はGPのキキジキ入りトリコですが、そこから《マナ漏出》や《電解》などを抜いて《刃の接合者》や《血清の幻視》などが入っています。
元のキキジキ入りトリコの足りない殴り値を対黒緑に優秀な《刃の接合者》でカバー。弱いマッチアップでかさばらないよう3枚に抑えている点、その抑止になりコンボの成立に向かいたいときの手助けになる《血清の幻視》が採用されいている点は自分ではたどり着かなかったところでした。
さて、まとめですがメタゲーム自体は大きくは動いていませんね。既存のデッキが少しずつ構成を変えた週でした。
Tier1
(－)黒緑ジャンク
(－)欠片の双子
(－)親和
Tier1.5
(－)出産の殻
(－)マーフォーク
(－)青白赤コントロール
Tier2
(－)風景の変容
(↓)赤バーン
(↑)ヘイトベアー
(↑)青赤デルバー
その他
潜在能力、ウルザトロン、白黒トークン・ジャンク、Zoo、死せる生 etc...
今週末にはGP神戸前最後のモダンGPとなるGPボストンが開催されます。次回のモダンまとめはではその結果を見ていきますので、よろしくお願いします。
Cardshop-Nage http://nage.ocnk.net/
今回はどちらも約200名の参加者で行われた名古屋&千葉PTQの結果を見ていきます。
まずはデッキタイプから。
名古屋PTQ
1位 ハサミ親和
2位 タルモ双子
3位 マーフォーク
4位 ハサミ&タルモ親和
5位 赤単ｔ白黒バーン
6位 キキポッド
7位 純正双子
8位 吹き荒れる潜在能力
千葉PTQ
1位 タルモ双子
2位 青白赤コントロール
3位 マーフォーク
4位 純正双子
5位 青赤ストーム
6位 トライバルZoo
7位 親和
8位 黒緑ジャンク
M15から《アーティファクトの魂込め》を使用した親和が名古屋のTOP8に2人。4位の方のリストは《爆片破》に加えて《タルモゴイフ》まで入っていますね。特にハサミは今後どこまで使われるか注目です。
・名古屋8位の潜在能力
新しいアーキタイプとして注目の《吹き荒れる潜在能力》デッキですが、今までルール的に不可能とされていた「クリーチャーでない変異持ちカードを出してエムラクールをキャスト」が可能であることが判明し、《生けるものの洞窟》などの変異からでもコンボが決まります。この方のレシピは《羽ばたき飛行機械》との併用ですが、種を《生けるものの洞窟》だけにすることで、デッキにアーティファクトを入れる構成も可能になりました。
・名古屋7位の双子
サイドに《移し変え》を採用。《突然の衰微》やハンデス、同系の《欠片の双子》の対象を変えることのできるカードで、最近使われ始めてきたように思います。《疑念の影》や《よじれた映像》など、入ってる枚数は少ないけど、全くケアしていないと思わぬ角度からやられるカードは中々にやっかいですね。
・千葉2位の青白赤コントロール
青白赤「コントロール」というのが相応しくないくらいの生物18枚構成。黒緑ジャンクが平均16枚とかなので黒緑よりアグロな構成とも言えますね。このデッキについては後ほど詳しく。
・千葉3位のマーフォーク
《メロウの騎兵》が0枚の新しい構成。確かに《メロウの騎兵》は《広がりゆく海》とのシナジーで島渡りが強く使えるデッキの中で唯一島渡りのつかないロードで、タップ・アンタップ能力も《霊気の薬瓶》で出すと活用されません。また、デッキ内のマナコスト「3」を無くすことで《霊気の薬瓶》のカウンターを当面「2」で止めておけるのも良いですね。
さらに1ターン目の動きが《霊気の薬瓶》と《呪い捕らえ》の8枚しかなかったところを穴埋めしつつ、デッキの底上げにもなる《フェアリーの集会場》と《大祖始の遺産》の採用も光ります。後から引いてしまったミシュラも《メロウの騎兵》を抜いたことで「1」→「2」→「2」とタップインで処理できるターンができていますし、かなり理に叶った構成に思えます。って使ってたのHanoiさんなんですよね。やっぱすごいな。
・千葉6位のトライバルZoo
サイドにM15より《静翼のグリフ》。M15がモダンに与える影響は大きくないとの声が多かったですが、ハサミこと《アーティファクトの魂込め》が活躍しましたし、この《静翼のグリフ》もサイドカードとしての性能は高いのでちょくちょく見かけることになりそうです。
・千葉8位の黒緑ジャンク
《朽ちゆくヒル》が採用されています。マウントを取ったときにそのまま速やかにゲームを終わらせることに一役買ってくれそうですね。
【Pick up！】青白赤コントロールについて
個人的に最近ずっと黒緑ジャンクを使っていて、もしこのデッキに勝てるようなデッキを作ろうと思ったら何を使うか考えたときに浮かんだカードは《修復の天使》と《復活の声》でした。どちらも黒緑に強いだけでなく、他のデッキにも有効に働くことが多いので、最初はこの2種をナチュラルに4枚積めるキキポッドを作ったのですが、色事故・マリガンの多さ、ランドの痛さが気になってしまい解体。でもキキジキ&修復のコンボって《突然の衰微》で止まらないから黒緑相手に案外すんなり決まって強いという収穫もありました。
そこで以前GPのTOP8にも入っていたキキジキ入りトリコが今強いのでは？と思って組んでみるも思ったほど黒緑に勝てない。《前兆の壁》がとても優秀であることはわかったのですが、いかんせん修復とヴェンディくらいしかまともなアタッカーがいないので殴り値が低い。
さらに個人的には《マナ漏出》が本当に弱く思ったのですが、他の2マナ域候補である《稲妻のらせん》はすでになげるやふぁいあぼーるのチーム内でトリコを使った全員が弱いと言っていたことから入れ替えて試すほどの価値は無いと判断しました。（キキジキトリコのリストはこちらhttp://archive.wizards.com/Magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmin14/welcome#1）
また、そのチーム内でトリコを使っていた一人であるカナ師匠が以前PWC兼GPT神戸を優勝したときに用いていたのは《刃の接合者》。黒緑に強いデッキを作る条件としては「リリアナにマウントを取られないこと」があります。《刃の接合者》はリリアナに強く、修復とも相性が良いので対黒緑においてはかなり優秀なカードなのですが、もうひとつのトップメタ双子に対して後手番では3ターン目に出せないところだけネックでした。（スプライサートリコのリストはこちらhttp://d.hatena.ne.jp/Strike/20140623）
そして今回千葉で準優勝を飾ったトリコが、個人的に気になっていたところが全て綺麗に調整されていて感嘆しました。基本はGPのキキジキ入りトリコですが、そこから《マナ漏出》や《電解》などを抜いて《刃の接合者》や《血清の幻視》などが入っています。
元のキキジキ入りトリコの足りない殴り値を対黒緑に優秀な《刃の接合者》でカバー。弱いマッチアップでかさばらないよう3枚に抑えている点、その抑止になりコンボの成立に向かいたいときの手助けになる《血清の幻視》が採用されいている点は自分ではたどり着かなかったところでした。
さて、まとめですがメタゲーム自体は大きくは動いていませんね。既存のデッキが少しずつ構成を変えた週でした。
Tier1
(－)黒緑ジャンク
(－)欠片の双子
(－)親和
Tier1.5
(－)出産の殻
(－)マーフォーク
(－)青白赤コントロール
Tier2
(－)風景の変容
(↓)赤バーン
(↑)ヘイトベアー
(↑)青赤デルバー
その他
潜在能力、ウルザトロン、白黒トークン・ジャンク、Zoo、死せる生 etc...
今週末にはGP神戸前最後のモダンGPとなるGPボストンが開催されます。次回のモダンまとめはではその結果を見ていきますので、よろしくお願いします。
Cardshop-Nage http://nage.ocnk.net/
プロツアー「神々の軍勢」（2月23日）
（http://coverage.mtg-jp.com/ptbng14/）
GPリッチモンド（3月8日）
（http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gprich14/welcome）
SSSモダン（4月13日）
（http://www.bigmagic.net/list/modern/tournament/0013.html）
GPミネアポリス（5月11日）
（https://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmin14/welcome）
BIGMAGIC OPEN(SCG Invitational Challenge)（5月11日）
（http://www.bigmagic.net/event/bmo01/modern/008.html）
PTQタルキール覇王譚in川崎（6月7日）
（http://d.hatena.ne.jp/Strike/20140607）
モダン神決定戦（6月14日）
（http://www.happymtg.com/category/coverage/archive2014/kami_modern/）
PTQタルキール覇王譚in金沢（6月15日）
（http://www.happymtg.com/decks/search/Format.name:Modern/Deck.tournament_id:T028114）
PTQタルキール覇王譚in大阪（6月22日）
（http://www.bigmagic.net/event/201406PTQ/decklist.html）
PTQタルキール覇王譚in土浦（6月29日）
（http://www.happymtg.com/decks/search/Format.name:Modern/Deck.tournament_id:T028677）
PTQタルキール覇王譚in名古屋（7月21日）
（http://74598.diarynote.jp/201407220014224170/）
PTQタルキール覇王譚in千葉（7月21日）
（http://www.happymtg.com/decks/search/Format.name:Modern/Deck.tournament_id:T029239）
MO Modern Daily＆Modern Premier（随時更新）
（http://magic.wizards.com/en/gameinfo/products/magiconline/decklists）
モダンまとめ、その1-プロツアー神々の軍勢-
（http://worldandworld.diarynote.jp/201403140113045525/）
モダンまとめ、その2-GPリッチモンドとSSSモダン-
(http://worldandworld.diarynote.jp/201404201502359910/)
モダンまとめ、その3-GPミネアポリスとBMO併催SCGチャレンジ-
（http://worldandworld.diarynote.jp/201405121640593890/）
モダンまとめ、その4-PWCで行われた2つのモダンGPT-
（http://worldandworld.diarynote.jp/201406022353033478/）
モダンまとめ、その5-川崎PTQと神モダン-
（http://worldandworld.diarynote.jp/201406161740244352/）
モダンまとめ、その6-大阪PTQ・GPT神戸in川崎・ばりエクスプレス-
（http://worldandworld.diarynote.jp/201406240224247846/）
コメント
とても勉強になります
ありがとうございます。今後も少しでも何か参考になる記事が書けるように頑張ります！
GPの結果が出たらまた書きますので、よかったら見てやってくださいー。よろしくお願いします。